上司に人前で怒鳴られて人格まで否定されて悔しい!
この怒りはなかなか収まらない!あああああ!
この記事は、そんな悩みを解決します。
怒りのエネルギーがなかなか収まらないこと、ありませんか?
そうした怒りのエネルギーって、周りに「落ち着いて」「そんなに怒っていても仕方ないよ」と言われたところで、簡単には収まらないですよね。
でも、無理に鎮めようとしなくても大丈夫。
マイナスイメージが多い怒りにも、素晴らしい面はあるのです。
本当に?
今回は、怒りのエネルギーを昇華させ、原動力として活用していく方法について書いていきます。
この記事を読めば、あなたの行き場のない怒りのエネルギーを自身の成長につなげることができるようになります。
実は、私の今の原動力にも「怒り」が含まれています!
パフォーマンスは全然素晴らしくないですけど…
怒りのエネルギーは昇華して原動力として活かせるのか
私達は、実にあらゆる場面で「怒り」の感情を抱いています。
- 上司に人前で怒鳴られた
- 準備して臨んだ試験に落ちた
- 就職活動で本命だった企業から「お祈りメール」が届いた
- 自分の考えを相手に受け入れてもらえず否定された
- 相手に自分の持っていないものを見せつけられて自慢された
- スポーツの大会に出場が決まっていたのに、けがで出場できなくなった
- 不快な気分になった
場面だけでなく怒りの感情が生じる背景、怒りの対象も様々です。
…もう挙げたらきりがないですね。
そもそも、「怒り」とはどんなものなのでしょうか。以下解説していきます。
「怒り」とは
「怒り」とは、専門的には「防衛感情」と言われており、自らの身の危険を感じた時に身を守るために自然に出現する防衛本能です。
野生の動物は、敵に襲われた時に自分の身を守るには、戦うか逃げるかしなければなりません。
自分の身を守るために、どちらの行動を取るのかを決定して身体に指令を出すのが、怒りの感情なのです。
したがって、私達人間にとっても怒りそのものは決して悪いものではなく、自分の身を守る上で必要不可欠。私達は野生の動物のように、命の危険にさらされることは普段あまりありませんが、怒りは原始的に備わっている感情なので、完全になくすことはできません。
怒ることをやめるよう諭す人もたまにいますが、無理に鎮めようとするのはやめましょう。
怒りのエネルギーは昇華して原動力として活かすことができる
また、負の側面にばかり目を向けられがちな怒りですが、「昇華して活かすことができる」という素晴らしい性質があります。
「悔しさをバネにして頑張る」「努力して見返すぞ」というように、怒りには目標達成のための行動を強く促す効果があり、その後の原動力として昇華可能。
もし、あなたになかなか収まらない怒りのエネルギーがあるのであれば、新しいことへの挑戦や課題の克服、目標の達成にぶつけていくのが効果的です。
見てろよー上司!
絶対良い業績を収めて見返してやるからな!
怒りのエネルギーを昇華して原動力として活かした例
ここで、実際に怒りのエネルギーを昇華して活かした例を2つ紹介します。
- 中村 修二氏(2014年ノーベル物理学賞受賞者)
- やっちゃそ(当ブログ運営者)
中村 修二氏(2014年ノーベル物理学賞受賞者)
各界の著名人の中にも、怒りのエネルギーを昇華することで素晴らしい活躍をした方は多くいます。
青色発光ダイオード(LED)の開発で2014年のノーベル物理学賞を受賞した中村 修二氏も、怒りのエネルギーを昇華して原動力に変えて成功を収めた1人です。
実際に中村氏は、ノーベル賞受賞後の会見で自らの研究の原動力について「怒りだ。今も時々怒り、それがやる気になっている」と述べています。
中村氏は、大学卒業後に就職した企業で最初の10年間、会社の指示で赤色発光ダイオード等の3つの商品を作って販売しましたが、全く売れず。次第に上司達から「金ばかり使いやがって」と言われるようになります。
怒りを原動力に「青色発光ダイオード(LED)をやらせてくれ!」と社長に直談判、やっともらったお金で研究を進めた結果、開発に成功しました。
その後LEDは、当時在籍していた企業に大きな利益をもたらしましたが、中村氏が受け取った報奨金はたったの2万円。
アメリカと比較してもあまりにも乏しい開発者への評価に怒った中村氏は、1999年に渡米、2001年には企業を相手取って製法の特許譲渡による対価を求める訴訟を起こしています。
この方、行動力が凄すぎです…
ノーベル物理学賞受賞まで苦難の道を歩み続けた中村氏ですが、怒りのエネルギーを常に原動力として上手く昇華し、困難を乗り越えてきたことがよく分かります。
やっちゃそ(当ブログ運営者)
怒りのエネルギーを昇華して原動力としているもう1つの例として、私やっちゃその場合についても書いていきます。
この記事の冒頭でも少し書いたように、私の日々の原動力にも怒りのエネルギーが含まれています。
前職で遭ったパワーハラスメントに関するものが主ですが、ざっと挙げると以下のような感じです。
- 上司が私のうつ病を「なまけ」と決めつけ人格を否定したことへの怒り
- 上司が行ったパワハラに対する制裁が全くなかったことに対する怒り
- パワハラ上司が今日も「善良な公務員」として働き続けていることに納得がいかないという怒り
- パワハラに屈して退職してしまった私自身への怒り
うつ病で苦しんでいる間は感情が麻痺していたために怒りを感じませんでしたが、麻痺していた感情が回復するにつれて、上の怒りの感情が大きくなっていきました。
怒りで気持ちがピリピリして、頭痛が出たり食事が喉を通らなかったりすることがあっても、私の怒りは変わらず。「あなたが楽になるためにも上司を赦すべきだ」と言う人もいましたが、怒りの背景にある私の辛さを否定されているように感じて、とても受け入れられませんでした。
行き場のない怒りをどうすればいいのか分からなくて困っていたある日、私はこう思うようになります。
あいつら(上司)よりも絶対良い生活を送って幸せになってやる…!
あいつらを見返してやる…!
その思いが芽生えてからは、「とにかく幸せになりたい」「まずは元気にならなければ」という強い思いが自然と沸き上がってきました。
そして、8年苦しんできたうつ病を速やかに寛解させ、自分の幸せの実現に向けて前向きに行動するようになりました。
現時点で、私はまだ大きな成功を収めたというわけではありません。
それでも、私が幸せの実現のために家事育児に奮闘したり、ブログやSNSで活動を継続したりする上で、今日の重要な原動力となっています。
怒りのエネルギーを昇華するにあたっての注意点
昇華してその後の原動力として活かせる可能性を持つ怒りですが、以下の性質は時として問題となる可能性があります。
- 頻度が高い:しょっちゅうイライラしている、些細なことでカチンとくる
- 強度が強い:一旦怒るとずっと収まらない
- 持続する:昔の事をずっと怒っている、いつまでも根に持つ
- 攻撃性を持つ:他人を攻撃する、物を破壊する
怒りは、上手く生かせればそこまで大きな問題はないのですが、以下のような悪影響が生じる可能性があることに注意しましょう。
- 周囲との人間関係がギクシャクする
- 交感神経が優位になることで常に緊張状態になり、血圧上昇、食欲低下など身体機能が低下する
- 反社会的、破滅的な行動を起こす可能性がある
- 怒りをプラスのエネルギーとして昇華する前にエネルギー切れになる
こうした悪影響が起こると、怒りを昇華して活かすのは難しくなってしまいます。
怒りとは上手く付き合いましょう!
怒りのエネルギーを昇華して原動力として活かす方法
それでは、怒りのエネルギーを昇華して原動力として活かす方法を「アンガーマネジメント」も取り入れつつ説明していきます。
- カッとしたら「6秒」待つ
- 怒りの感情が残っているうちに行動する
- 怒りの感情が生じた時のことを思い出してやる気アップ
- 自分の「べき」思考を見直す
カッとしたら「6秒」待つ
まず、カッとしたら6秒待ってみましょう。
カッとした瞬間、つい衝動的に相手を攻撃したり八つ当たりしたりしてしまいそうになりませんか?
それは、怒りの感情が発生してからの最初の「6秒」で脳からアドレナリンが強く出るのが原因。
その時に暴発した怒りのエネルギーは、制御するのが困難なのです。
6秒待つことで、怒りに任せて相手を攻撃するといった衝動的な行動を減らせます。
衝動で怒りのエネルギーを活かす方向を誤るのは損!
怒りの感情が残っているうちに行動する
怒りのエネルギーを上手く変換するためにも、怒りの感情が残っているうちに行動するようにしましょう。
カッとして6秒が経過した後、怒りのピークは過ぎますが、多くの場合まだまだ怒りの感情は持続しています。その怒りの炎がまだ残っているうちに、目標を設定し行動に移すのです。
怒りそのものに目標達成のための行動を強く促す効果があるので、実は、怒っている時は目標設定や計画的な行動をするチャンスといえます。
私の場合も、うつ病による感情の麻痺から回復して怒りの感情が一度湧き始めてから、その怒りの炎は燃え続けていました。
そして、はっきりと「元気になりたい」と望むようになり、行動も具体的で前向きになって、8年続いたうつ病を寛解させることに成功。
寛解できた要因は他にもありますが、怒りのエネルギーから生じた原動力はその時の私に必要不可欠でした。
元上司のパワハラはいまだに1ミリも許せないけど、怒りのエネルギーには感謝!
怒りの感情が生じた時のことを思い出してやる気アップ
怒りの感情が生じた時のことを思い出すことは、やる気を高めたり維持したりするのに役立ちます。
戦い続けるために、怒りの炎を灯し直すというイメージです。
私自身、低下したやる気を高める時は、元上司の顔や言われて傷ついた言葉、パワハラに屈してしまった悔しさを思い出すようにしています。
思い出しただけで怒りの炎が燃えてくるぜ…!
ただし、怒りの気持ちが高ぶりすぎると、衝動で攻撃性も高まってしまう可能性があるので、その時は、6秒待ってから行動するようにしましょう。
自分の「べき」思考を見直す
怒りのエネルギーを昇華する際は、自分の「べき」思考も見直してみましょう。
普段の生活で、自分の考えや思いが相手に伝わらないことはよくあります。それは、自分がこうある「べき」と考えることに対する相手の考え方が異なるからです。
私達は、そうした自分の考え方と相手の考え方にズレを感じると、怒りの感情が生じがち。
怒りは完全になくすことができない感情ですが、些細な考え方のズレ全てに反応して何でもかんでも腹を立てたり怒り続けたりすることは、心身に良くありません。
まず、自分が持つ「べき」思考について、紙に書きだすなどして一度見直してみましょう。
すると、絶対に譲れないこだわりがはっきりするとともに、意外とどうでもいいことにこだわっていることも分かってきます。
また、必要のないこだわりがもし見つかったら手放しましょう。手放すことで、仮に自分と相手で考え方が異なっていても許容しやすくなるので、イライラを減らすことができるようになります。
どうしても譲れないこだわりは、無理やり押し付けずに柔らかい表現で相手に伝えて要望するようにしましょう。
そうすることで不要な怒りを減らし、無駄なエネルギー消費を抑えることができます
怒りのエネルギーは昇華して原動力として活かせ!まとめ
- 怒りは、自分の身を守る上で必要不可欠で自然な感情
- 怒りのエネルギーは、上手に昇華させることで、今後の行動の原動力として活かすことが可能
- 怒りはコントロールしながら活かすことが大切
なかなか収まらない怒りのエネルギーは、行き場がないと自分の中に蓄積され続けてしまって、苦しく辛いですよね。
でも、あなたを苦しめるほどに大きな怒りのエネルギーは、あなた自身をさらに高める原動力として昇華させることが可能です。
つまり、怒りによって原動力のもとを手にしているあなたは、今が成長するための絶好のチャンスなのです。
何だか力が湧いてきた…頑張るぞ!
怒りを上手に活かして、一緒に成長していきましょう!
以上、この記事も「怒りのエネルギーを昇華して」執筆しました